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2009年1月 1日 (木)

ニュース:北アルプス抜戸岳、雪崩で不明者 (2)

「雪崩の危険知っていたが」 肩落とす静岡山岳会の仲間(中日新聞)

…27日午後3時半ごろは朝降っていた雪もやみ、快晴。静岡山岳会長の小田直美さん(54)…と、メンバーの風岡征治さん(65)…は樹木がなく見通しのよい場所で、偵察に出た桑原さんと塚田さんが登る姿が300メートルほど先にはっきりと見えていた。

小田さんと風岡さんがテント設営を終え、荷物を中に入れ始めたとき。登っていた2人が突然、右横に走りだすのが見えた。「おかしい」と感じた瞬間、雪煙が舞い上がり、2人の姿が見えなくなった。風が吹くような静かな音がしてテントが大きくはためき、雪煙が襲ってきた。危険を感じ、必死で数十メートル走って逃げた。

 不明の2人は雪崩に備え、信号の受発信器「ビーコン」を持っていた。…小田さんと風岡さんは雪崩の塊の上でビーコンをかざし、2人の名前を呼びながら約1時間半、捜索した。だが、ビーコンは反応しなかった。

 ベテラン登山家の小田さんは、不明の桑原さんとは3年前の年末にも同じルートを登っていた。「北アルプスはどこでも危険な所は多い。今回も数日前の新雪が危ないとは思っていた。休憩のたびに雪崩のことを話題にしたが、昼ごろ快晴になり、不安な状況は見えなくなった」と悔やんだ。

2人が雪崩にのみ込まれた抜戸岳の東側斜面は、同山の登頂ルートとしてはあまり知られていない穴場だった。遭難したパーティーのリーダー小田直美さん(54)は「比較的登りやすい山だと思っている」と話した。しかし、同所一帯は県警が今冬に作成した「雪崩発生危険予想マップ」に、危険個所として掲載されていた。

 同山周辺の地形に詳しい飛騨山岳会の瀬木紀彦さん(62)=高山市桐生町=によると、一帯の傾斜は30―50度で、細かい沢と尾根が複雑に入り組む。「一見、大きな雪崩が起きにくい地形に見える。ただ、新雪が積もった後の表層雪崩はいつ発生しても不思議ではない」と指摘する。

 同山は、周辺の笠ケ岳へ続く南北の登山ルートの通過点にあり、知名度は低く、登山道として未開拓な部分も多いという。東側斜面をたどるルートはまれで、27日に北アルプスに入山した31パーティー93人のうち、同ルートをたどったのは遭難した4人のパーティーのみ。

 瀬木さんは「近年は目新しさを求めて東側斜面から入山する登山者が増えているように思う」と話した。

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