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2008年10月14日 (火)

山行記:北アルプス表銀座(燕岳・槍ヶ岳) 2008年9月18~23日 5

雨だ。

17日出発の予定をずらして18日に新宿を出発したのも、槍ヶ岳山頂アタックがいい天気になるようにするためだったのに…。

朝から雨。

一昨日から足止めを余儀なくされていた男女のペアはいつの間にか出発したらしい。

ヒュッテ大槍には燕山荘同様、大型液晶テレビが壁に掛けられている。

NHKの天気予報を恨めしげに見ている。

午後からの好天が予想されるものの、午前中の天気は相変わらず芳しくない。

撤退を決める人。

晴れるのを待つ人。

雨の中決行すべく身支度を始める人。

選択肢は2つ。

午後晴れることに期待をかけ、好転を待って出発。槍ヶ岳登頂後槍沢ロッヂか横尾山荘に一泊。翌日、上高地まで下り、14:00のさわやか信州号で帰京。この場合、バスに乗り込む前に風呂に入ることは難しい。

もう一つは、雨の中朝から出発し、登頂後に上高地までの下山を決行し、上高地で一泊。翌日は上高地でゆっくりお風呂に入って散策し、14:00のさわやか信州号で帰京。この場合、今日の行程はかなり長くなる。50分歩いて10分休憩のペースで、地図やガイドブックのコースタイムを計算すると、ヒュッテ大槍を7時に出ても、上高地着は19時頃。

いずれの選択をすべきか。

5日目 2008年9月22日月曜

どうしても帰京前に風呂に入りたいという部長の希望と、翌日の出勤が早いのでできるだけ早く帰りたいというぼくの希望とから、前者の選択肢しかなかった。

お茶を詰めた水筒500ml(ヒュッテ大槍では燕山荘同様、自由にお茶や、お湯を無料でもらえる。これは寒い季節、非常にありがたい。それとは別に、今回の山行で学んだことの1つは、やはりコンロとクッカーは持っていくといろいろと活躍の場面があるということ。ヒュッテ赤岳のように、雨水があるところでは、煮沸できると少し安心だし、お湯やお茶が手に入らない場合、水筒を持っていれば、出発前に沸かしてお湯なりお茶なりを水筒に詰めておいて、途中で暖かいものを飲んで体を温めることができる)と、ペットボトルに500mlの水、長袖のフリースをサブザックに詰め、それ以外をメインのザックに押し込んでおき、ヒュッテ大槍に戻ってきたときにすぐに下山できるように準備。合間にカロリーメイトの朝食を取る。

部長は、サブザックをビニールの風呂敷で包む。

ぼくはサブサックの上からミズノのベルグテックを着込む。

昨日同様、レインギアの上下を着込み06:40に出発。

明け方の雨脚の強さはないものの、ガスが濃く五里霧中状態(今の人にわかりやすい単位で言うならば19.6365メートル霧中状態)。

いよいよ槍ヶ岳山頂へ!

「今し方、滑落があったので気をつけて登ってください」

「え?!」筋肉がこわばるのが自分でもわかった。ぬれた岩場を下りてくる男性のその言葉で、「滑落」という抽象が自分にも降りかかりうる現実となった。

「女性の方が10mほど滑落して、いま救助が行われています」

あまり視界がきかない濃いガスのせいもあって、いっそう慎重に手元、足下のホールドを一つずつ確かめながら山頂を目指す。

ハシゴがあるところはまだましで、このようにスパイクを登っていく部分もある。

レンズフィルターについた水滴を拭き取る余裕もすでにない。

いよいよ最後のハシゴ。

360度、ただの霧。一緒に山頂にいた男性は、5度目の登頂だが、毎回景色を見られたことがないと言っていた。

止まっていたので急速に体が冷え込んできた。10分もいなかったろう、山頂には。早々と下山。

肩の小屋を覗く。コーヒーでもと思ったのだが、ちょうど忙しい時間。店に人もいない状態。やはり大きなところでは致し方ないのだろう。そういう意味で、小さなヒュッテ大槍は心地よい宿だった。しばし暖を取って、ヒュッテ大槍に向かう。

ヒュッテ大槍に45分ほどで戻り、20分ほどで身支度をしてヒュッテ大槍をあとにする。

いつしか雨も小雨になり、それもやがてやみ、ガスも次第にあがってきた。

天狗原分岐に着いた11時にはもう雨のないことを確信し、レインギアをザックにしまう。

11:45、大曲、そこから45分で槍沢ロッヂ。昼、カレーを食べる。1000円。水もつかない! 大天荘でさえ、少なくともカレーには水がついたのに。

さわやか信州号の予約をする。

45分後、ロッヂをあとに。

30分で、横尾山荘。

山に行くスケジュールを考えないならぜひ泊まってみたいような、きれいな小屋。

この橋を渡って穂高に行く…なんてことがいつかできるのだろうか…。

この後は、しばし先を行く人たちのペースで、スピードを出せなかったものの、意を決して彼らを抜いたあとは競歩のようなペース。17時までに上高地に着かないと宿が取れない恐れがあったので必死に歩いた。

新村橋着17:30。徳沢着15:45。明神館着16:20。ビジターセンター着16:55。当然なのだろうが、上高地の宿泊施設の高いこと高いこと。当たりをつけて上高地アルペンホテルに行く。安い部屋は、登山者向けの相部屋(ハイカーズ宿泊)。男女別々の部屋。時間が遅かったことが幸いして、1つの部屋を使っていいことになった。1人8925円。

ゆっくり風呂につかり、夕食を取る。

部長は食後上高地の散策、星空観測をしたいといったので、同意したのだが、睡魔の誘惑には勝てず、食後散策は勘弁してもらい爆睡。

0時過ぎに目が覚め、水分を取ってさらに眠る。4時過ぎ、起床。入浴。

(つづく)

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