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2008年8月13日 (水)

山行記:仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳 2008年8月7-10日 (3)

山小屋では、靴を間違って履いていかれてしまうことも少なくないので、靴に名札をつけたりすることがガイドブックでは推奨されていたりするのだが、取り立てて名札も用意していなかったので、左右のブーツのレースを一緒に結んでつま先を前にして下駄箱に入れておいた。そのおかげかどうかは定かではないが(あまりの傷み具合に、誰も取り違えなかったという可能性のほうが大だが)、ぼくのブーツは靴箱に残っていた。

靴紐を解き足を突っ込んだときに、インソールのないことに気づいたわけだが、20時間以上そのブーツを履いていたんだから、もっと前に気づけよ!と思われる方もいて当然なのだが、ここで声を大にして自慢してしまうが、左右違う靴を履いて出勤したことがある男なのである。2度も。インソールが入ってないことに20時間以上気づかなくても、この男の場合、それほど不思議なことではないのだ。

左膝に不安を抱える人間としては、ここで大いにパニクるところだが、ストア哲学、フィッシュ哲学(参照:アリーmyラブ)の信徒はこんなことで動揺するはずもなく…って、動揺しない理由が別にあるわけであって、それはまた追って…。

で、話はだいぶそれたが、小屋を後にしてテントに移動し、そこで朝食とする。ぼくの予定していた朝食は、アルファ米の白米200g、無印のグリーンカレー200g、長期保存可能な天然酵母パン、無印のフリーズドライオニオンスープ。

朝からカレーかよっ!と思われる向きも多いでしょうが、ぼくは基本的にはおなかがいっぱいになれば何でも良い、典型的日本人おじさんとしてパンよりはご飯が好き、カレーだとおなかの刺激になって、その、びろうなはなしになるけれど、あの、自然のお呼びもかかったりしやすいので好都合…みたいに思っているので、荷物の軽量化の観点からもアルファ米+カレーがベストとだと考えているのだが、部長は朝からそんなものは食べられないという口なので、パンとスープとなった次第(って、これを読むと部長からの反論が当然あるでしょうが)。

アルファ米、今回初めて食べたのだが、おいしい! ほとんど普通のご飯。レンジでチン!するご飯とほとんど変わらない。水場がなくて、自分で水を運ばなければならないのであれば、レンジでチン!タイプのご飯のほうが、安いという意味でベターチョイスだと思われるが、水が自由に手に入るという場合は、アルファ米のほうが軽量なので、多少高いという点に目をつぶれるのであれば、こちらのほうがいいと思われる。

レトルトカレーのほうは、液体なので200g前後の重さがあるのはいかんともしがたい。軽量化を考えるのであれば、キューピーのあえるパスタソースみたいなものを利用して、リゾットふうにすれば、1人前60gぐらいなので大幅に軽量化できる。水場があるということであれば、粉末のものも検討する価値があると思われる。

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これは2食分なので、1食分であればこちらのほうが便利。

アルファ米 白飯

ともあれ、朝食を済ませ、身支度をして、05:10にテントを出発。

長衛荘の前を横切って、大平山荘にむかい、その左を抜けていく。

膝に不安を抱えたぼくがインソールを忘れたのにもかかわらずそれほど心配しなかった理由はこれ。

わずか12Lのザックで登ることにしていたから。

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ザック自体の重さは200g強。(ミズノの公式オンラインショップには見つからない。ぼくは新宿のエルブレスで購入した。)

持ち物はレインギア上下、ユニクロのフリースのボタンダウンシャツ、駒仙小屋で用意してもらったおにぎり2人分、水2L。あとはGPSとコンパクトデジタルカメラ1台。

いつもの荷物を背負って歩かなければならないのであれば、かなり慌てていたはずだ。これだけの軽装で山歩きができるなら、つらい部分が大幅に軽減されるはずだ。

重量的に一番インパクトがあるのが水と食料なのだが、仙丈ヶ岳は水場がたくさんあること、お昼はおにぎりだけにして、コンロは持っていかなかったことで、軽量化が図れた。

水涸れのため、麓で水を持っていってくださいという標識を見たときには多少心配になったので、2Lの水を持っていったのだが、各山小屋で水が補給できるのであれば1Lでも大丈夫だろう。

実際途中で川が涸れていたし、仙丈小屋では水が涸れていて、トイレの水も流せなくなっていたようだ。

大平山荘の脇を抜けて1時間ほど歩くと、丸木橋が見えてくる

雪渓をほじくり返して、きれいな雪にミカンの缶詰のシロップをかけて食べている親子がいた。

部長も早速お味見。

外であろうがレストランであろうが、必ずおしぼりやウェットティシューで手を拭いてからでないと気が済まないような人が、いくらほじくり返して深い部分の雪とはいえ、なめてしまうというのがぼくにはよくわからなかったりする。ぼく自身は、逆におしぼりやウェットティシューがなくても全然平気だが、こういう場面で、雪をなめてみようとは全然思わない。不思議なものだ。

雪渓から程なくして、川の水が干上がるが、5分も歩くと、水量は大幅に少なくなるものの水の流れが復活する。

日陰になると肌寒いが、おおむね下着なしのシャツ一枚で十分。

丸木橋から小一時間で、この道標がある場所にたどり着く。仙丈ヶ岳に向かって、川の左側に渡る(渡り返す)と、五合目、大滝ノ頭への道となる。

ここで川の水をくんで、水を補給する。冷たくておいしい。

しばらく歩くと、強い香りが漂ってくる。後で聞いてわかるのだが、タカネヨモギという草の香りらしい。

大勢の人たちが下りてくる。

プロ仕様の大型ビデオカメラを抱えている人もいる。

あれよあれよという間に、インタビューされてしまった。

例年であればこのあたり(馬の背ヒュッテの少し手前辺りから)は、お花畑で、花が一面に咲き乱れているらしいのだが、ほとんど花は見られなく、所々、一輪挿しのように黄色い花が点在しているのみだった。

カメラマン等を含めこの一団の人たちは、鹿が花を食べるのを防ぐべくネットを設置している人たちと、その広報活動をしている人、それに対する反応を聞いている地元のテレビ局の人だった。

6年間はこのネットが設置されたままになるらしい。

きれいな花が見られないのは残念だ…というのは、人間の身勝手なのだろうが…。

水をくんだところから30分ほどで馬の背ヒュッテにつく。

水道(川からひいたものと思われる)もあるし、トイレもある。

トイレがくみ取り式ということもあってか、はえが非常に多い。くみ取ったものはヘリコプターでおろすことになっているようで、そのためのステンレスの容器がトイレ横に並んでいた。その苦労を考えれば、トイレ使用料100円は素直に払えるものだと思う。ガイドブックによると、馬の背ヒュッテは女性に人気らしいのだが、トイレを見る限り…。くみ取り式だからやむを得ないのだろうが、便器にウジ虫が這っていたり…小学生の頃以来か、ウジ虫を見たのは。

ヒュッテを出発してしばらくすると、いよいよカールが見えてくる。冗長な言葉なんていらない。今まで見た山岳風景の中で一番美しい風景だった。

で、雷鳥にも会えた。

(続く)

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コメント

良いお天気で 良かったですね しかしインソール忘れるとは しかもそれを20時間も気が付かずはき続けるとは 素晴らしい 笑
私など なぜかインソールが合わないだけで こけまくりました その話を○日○荘の店長に話したら しばらくフリーズしてましたよ

投稿: いっき | 2008年8月13日 (水) 19時25分

snow雪渓、手付かずだったら私だってそのまま自然に任せておくよ。
 でも小さな坊ちゃんがわざわざ掘ってたしさ、綺麗だったもん。憧れの
 南アルプスの天然氷だよ? ちょこっと舐めてみたりしたくならないか
 なぁ・・。そっちの方が分かんない。

 わざわざ南極の氷でオンザロックにする人だっているのに。

 朝ごはんの白米はおいしかったね。ただ、カレーはカレーでもタイカレー
 は・・。エスニックは好きだけれど朝からは食べられないよぉ・・。

 と、つっこんで欲しそうなのでコメントしてみた。強飯なら家でも作れる
 から、山用に夏の日差しの強いうちに作って保存してみる~?

投稿: Yukiichigo | 2008年8月13日 (水) 21時03分

さすがに仙丈ヶ岳、写真で見せていただくだけでも大きくてどっしりとした山ですね
甲斐駒ヶ岳と鋸岳も綺麗に見えてますね

雪渓を掘って私もよく食べてました(若いころですけど)
粉ジュースをわざわざ持って行って(炭酸ポイもの)
これがまあまあいけるんですよ

今は近くに行って涼むくらいですが・・・

投稿: YAMACHAN | 2008年8月14日 (木) 06時57分

いっきさん
今回は、電話で起こされて家を飛び出たせいもあって、いろいろと忘れ物が多かった山行でした。
まあ何とか切り抜けましたが、それもこれもぼくの高い問題解決能力のおかげ…ではなく、運がよかったんだと思います。

投稿: 雪山でミルクティ | 2008年8月14日 (木) 09時58分

Yukiichigo-chan

降ったばかりの白い雪ならまだしも、あのどろどろはねぇ。
タイカレーに対する食欲はわいたけれど…。

投稿: 雪山でミルクティ | 2008年8月14日 (木) 10時00分

YAMACHANさん

仙丈ヶ岳、雄大な風景でした。
ハイジが出てきそうな雰囲気でしたよ。
25mmの広角で撮影したんですけれど、はやりこういう風景には広角が良いですね。多少なりとも、実際に感じた大きさを写真に納めることができます。

投稿: 雪山でミルクティ | 2008年8月14日 (木) 10時03分

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